2021年、8月3日。
心から応援したチームの最後の試合が終わった。
2019年に結成されたチームの初戦は、1学年上の先輩チームに1-20での敗戦。
チームは控えを入れて19人。全て同級生。
一年目は公式戦には誰も出れず、大会前の練習は応援の発声練習。
いよいよ出番が回ってきた二年目の新人戦。
コロナウイルス対策のため、無観客開催。準決勝、名門校との対戦を勝利、決勝も勝利し優勝。
進んだ県大会は観戦可能!
県優勝をかけて、保護者の期待を背負った初戦、まさかの敗退……
試合後のキャプテンからの挨拶は1から出直します。
チームはその後、リーグ戦を総力で戦い、迎えた春季大会。
のはずだった…
春季大会はコロナウイルス感染症対策のため中止に。
そして最後の大会。負ければ即チームが解散。
市の大会は1,2回戦は無観客ながら勝利。準決勝、決勝も制して優勝!
市のV2達成。
目標だった北信越大会出場をかけて県大会へ。
県大会一回戦を勝ち、県大会二回戦で名門校との再戦。
朝、選手達を送り届け選手をおろす時、今日がもしかして最後になるかもしれない...
そう思った僕は
○○(息子の名前)のお父さん、サッカー見たり下手やけどフットサルするの好きだけど、今は○○中のサッカー見るの、一番楽しみや。それは〇〇が試合に出てても出てなくても関係ない。本当にの楽しみや。
だから、一日でも長く、〇〇中のサッカーを見せてや。
と送り出すと、選手たちからは任せてくれのリアクション。バックミラー越しに見た表情には力がみなぎっていた。
試合は先制されるも、後半に追いついてPK戦へ。
こちらの第一キッカーのシュートが相手キーパーのナイスセーブに止められた。
その後両チームはシュートを決め続け、いよいよ相手チームの5人目。
蹴ったボールがポストに阻まれた。
さらにPKは続く。
もつれにもつれ決着がついたのは9人目
こちらのキーパーのナイスセーブからの勝利!
一日でも長くサッカーを見せてくれるという約束を守った勝利!
泣いた。
その後は準決勝も勝ち、県一位をかけた決勝戦へ。
決勝では惜しくも敗れたものの、念願の北信越大会に進出。(サッカー部は学校初!)
迎えた北信越大会。
一回戦、相手チームの見事な攻撃で前半に先制される。
その後上手く守れてきたこちらは、10番の左サイド突破からナイスパス!
後半に反撃開始のゴールを奪った!
ゴールを奪った...はずだった。
何故かノーゴールの判定。
納得いかない...
こちらは誰も納得がいかないまま、ゲームが再会した直後、チームがふわふわした状態の間にまさかの失点。
この失点は、あのノーゴール判定のふわふわがなかったら間違いなくなかったと断言できる。
その後、チームは意地を見せ1点返すも試合終了のホイッスル...
心から応援したチームの最後の試合が終わった。
あのノーゴール判定には納得いっていないけど結果は変わらない。
放心状態で学校に戻り、いろんな想いの詰まったグラウンドに向かって選手全員でありがとうございました。
二年半もあれば、良いこと悪いこと当然ある。
僕は翌日放心状態で仕事、仕事が終わった後、万が一新型コロナウイルスに僕が感染し、チームに迷惑をかけるようなことが絶対あってはいけない(関係者に感染者が出ると大会辞退になるので)と思い、ずっと自粛していたフットサルに久しぶりに行こうと準備していると、家の外からザワザワ声。
ピンポーンとチャイムが鳴り、外をのぞくとそこには私服姿の選手たちが。
息子が外に出て行き、付いていった僕が玄関から覗いていると、選手全員からキャプテンへの寄せ書きのプレゼント。
僕も選手達のそばに行き、一人一人に声をかけてると、なんと僕にも花のプレゼントがあった。
一生の宝物!
感謝しているのはこっちのほうなのに...
さらに夜、久しぶりのフットサルから帰ると、息子のLINEを通してボランチの選手から僕宛に長文のメッセージ。
沢山嬉しいことが書いてある中の一文に
〇〇のお父さんを北信越に連れて行くことができてほんとに嬉しかったし、全国にも連れて行ってあげたかったです。
泣いた。あのチームは上手な中心選手がそういう優しい気持ちを持ってるから、チームのみんなが100%以上の力を出すことが出来て、強かったのかなと思う。
ありがたい。
最後に選手たちへ
どう考えてもあのゴール入ってたよな!
でも審判もひいきしてたわけじゃないし、人間だから間違えることもある。
これからも理不尽なことは沢山ある。
そんな時、切りかえられた者から前に進めると思うよ。
2年半の最高の思い出、心からありがとう。
寄せ書きを見せてもらった時に分かったんですが、チームのスローガンは
『誰かのためにたたかう』でした。
世の中の全ての人が誰かのために行動すればきっと良い世の中になる。素晴らしいスローガン!
選手、監督、コーチ、他の保護者の皆様、チームに関わった皆様、対戦して頂いたチームの皆さん、最高の思い出を本当にありがとうございました。